フリーの日本語メールサーバ。小規模LANにおいてPOP3/SMTPプロトコルによるメールのやりとりをサポートするほか、インターネットメールの中継を行わせることも可能。おおまかにいって「外部とのメールのやりとりもできるローカルメールサーバ」という認識で間違いないだろう。持っている機能をまとめると、以下のようになる。
- クローズドLANにおけるPOP3/SMTPメールサーバ
 - プロバイダのメールボックスから自動的に取得して取り込む
 - インターネット上のメールアドレスに自動転送
 - 他のマシンで起動しているPersonal mail Serverにメール転送
 - ユーザをグループ化することでメーリングリストとしても使える
  
 
画面9-1●ドメイン名等の初期設定中
  
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画面9-2●ユーザの登録作業が一番面倒かも?
  
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Personal mail ServerはWindows 95/98/NT 4.0上で動作し、起動後にはタスクトレイに常駐する形で動作する。アプリケーションであってサービスではないので、ログオンしないと動かないが、TweakUIを使ってオートログオンにしておけばとりあえず問題はない。
 
 
基本的にあまり設定することはなく、メールのやりとりを許可するユーザを登録したりする程度ですむ。ユーザ名、メールアドレス、ドメイン名、などに加えて若干のデータを書き込み、POP3/SMTP/TELNETの各サービスを開始すればそれでほぼOK。あとは使う側のメーラを設定するだけだ。
 
 
 
画面9-3●DNSがない場合はIPアドレスを直接指定
  
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DNSが存在しない場合、メーラに設定するPOP3/SMTPサーバ名はIPアドレスを直に書き込むことになる(画面9-3)。名前とIPアドレスの解決ができる状態なら、NetBIOS名を使うことも可能だろうが、この場合SMTP/POP3両方ともにただコンピュータ名を記述することになる。POP3.ドメイン名などとやるとエラーになるので注意しよう。
 
 
 
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画面9-4●転送設定をミスると迷子メールが発生する。気をつけよう
  
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なお、設定するドメイン名はローカルでしか使えないものだから、どのようなものでもいいと思うかもしれないが、実在するドメイン名を使ってしまうとメーラの設定ミスや送信ミスで外部に出ていってしまい、どこかで迷子メールになってしまうことがある(画面9-4)。xxx.co.jpといったものは避けるようにしよう。
 
 
 
画面9-5●telnetポートを使ってモニタできる
  
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ユーザはtelnetポートを使ってメール状態の把握や管理を行うことができる。画面9-5がその例。メールの統計ログを見ることもできる。
 
 
インターネットメールの取り込みやメール転送機能を使う場合は、サーバのオプションでそれなりの追加措置が必要な上、ユーザごとに外部転送を使う・使わないを設定しておかなければならない。うかつに外に転送してしまうと取り返しがつかないこともあり得るので、転送機能に関してはマニュアルをよく読んで理解してから使うようにしよう。
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